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東京湾岸地区の総合的な再開発を含むこの巨大事業は、建設業を中心に一時多大な経済効果をもたらした。<br />
東京湾岸地区の総合的な再開発を含むこの巨大事業は、建設業を中心に一時多大な経済効果をもたらした。<br />
しかしこの事業はある時を境に縮小・分割され、奇妙なほど静かに人々の記憶から消えていった。<br />
しかしこの事業はある時を境に縮小・分割され、奇妙なほど静かに人々の記憶から消えていった。<br />
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今では完成間近とされていた人工島、『オノゴロ島』が、その記憶をかすかに呼び起こすものとして湾岸から望めるだけである。<br />
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今では完成間近とされていた人工島、『[[オノゴロ島]]』が、その記憶をかすかに呼び起こすものとして湾岸から望めるだけである。<br />
== HA23VOL3-Bay Side- ==
== HA23VOL3-Bay Side- ==
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==オノゴロ島==
==オノゴロ島==
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東京湾に浮かぶおよそ16キロ平方メートルの面積を持つ人工島。オノゴロ島は通称であり、現在の正式名称は『東京湾特別行政区敷設予定人工島跡ごみ最終処分場予備地』。<br />
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『[[オノゴロ島]]』を参照。
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『東京湾アイランド構想』の中核であり、空港や商業施設、高級ホテルなど擁する予定であった。<br />
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一般にオノゴロ島が何であるかを正確に知るものは少なく、真実と共に様々な噂や尾ひれが流布している。そのゴシップの系統で出身地を当てるゲームが流行ったことがある。<br />
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外側からはいくつかの建設途中の建造物が見える程度の殺風景な様相だが、島には超常的な力が作用しており、空間が大幅に拡張され島内は完全な[[他界]]となっている。島内に入ると存在しないはずの街やショッピングモール、摩天楼郡などのスポットが現れ、『住人』が確認されている。<br />
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島を通常の状態に戻す方法は見つかっておらず、事実上誰も手出しできない状態となっている。<br />
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海上保安庁の船舶により厳重に監視されており、通常の手段では立ち入ることはできない。<br />
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なぜそうなってしまったかは現在でも不明だが、『東京湾アイランド構想』が崩壊した混乱による一年間の誰の所有物でもなかった空白期間になにかが起こったのではないかと予測されている。様々な組織から非公式の調査員が散発的に送られている。<br />
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島の外側からは高技能者でも中で起こっていることを観測することができない。<br />
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===進入手段===
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オノゴロ島は政府主導で常に監視されています。無断で島内に立ち入ることも、また出て行くことも厳しく禁止されています。海路は人工衛星や海上保安庁の船舶によって監視され、侵入は至難の業です。<br />
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オノゴロ島へ至る手段は例として以下のものがあります。<br />
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====海路・空路====
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何らかの方法で政府と交渉し、オフィシャルの許可を得ることが最も安全かつ社会的に保証された手段です(交渉難度は比較的高め。元々国のエージェントであるなどのコネが必要)。<br />
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政府のエージェントとして行動することになりますので義務や制約が発生します。<br />
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もう一つの手段として譲原家との交渉が考えられます。<br />
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彼らは私的調査を行うことを政府から許可されていませんが、その権力と影響力によってオノゴロ島への進入をある程度黙認されています。譲原家との交渉が成功すれば、非公式ではありますが上陸が可能でしょう。<br />
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譲原家から何らかの要求がある場合があります。
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====海底トンネル====
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港湾地区の地下にはオノゴロ島へ続く地下鉄道を敷設することを目的に掘られた地下トンネルが存在すると言われています。それを見つければ島に至ることが可能かもしれません。<br />
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ただし探索には危険が伴うことが予想されます。
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====テレポート====
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テレポート能力による島への侵入は比較的容易です。ただし技能値18未満のテレポート能力は島の力によって妨害されます。また大質量(乗用車以上の者)の転送は技能値に関わらず妨害され、実現は困難でしょう。
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== 要素 ==
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== 主な関連組織 ==
;[[警察]]
;[[警察]]
:警視庁、海上保安庁、神奈川県警、千葉県警。<br />
:警視庁、海上保安庁、神奈川県警、千葉県警。<br />
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;[[譲原家]]
;[[譲原家]]
:東日本で不動産運用・建築業で財を成し牛耳る大家。[[五式]]に於いて[[金の守護家]]を冠する。<br />
:東日本で不動産運用・建築業で財を成し牛耳る大家。[[五式]]に於いて[[金の守護家]]を冠する。<br />
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オノゴロ島の謎を探り、可能ならばそこにあるものを所有しようと考えている。
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オノゴロ島を設計し造り出したが、一度没落し所有権を失っている。近年再起し、島の謎を探り可能ならばそこにあるものを所有し独占しようと考えている。
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『東京湾アイランド構想』は元々官僚の一派閥が大量の外貨獲得を行うことを目的として考案したものであり、その核心は公営カジノの設立だった。<br />
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つまりカジノが合法化されることが不可欠であり、日本においては絵に描いた餅でしかなかった。<br />
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しかし、『[[譲原家]]』がこの構想に着目したことで状況が変わる。<br />
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富と権力を有し、行政に対しても強いパイプを持っていた譲原家は、程なくしてその影響力をもって『カジノ特別行政区に関する法律』の可決を国のシナリオとして決定づけた。<br />
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そして、構想における莫大な建設利権の大部分を内々に獲得したのもまた譲原家だった。<br />
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西暦2000年。シナリオに合わせて、東京湾岸地区の再開発と共に、実際に東京湾の中心に人工島の建造が開始された。<br />
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しかし、2008年12月。譲原家の当主が急逝したことから自体が一変する。豪腕として知られた当主の逝去により譲原家は影響力を欠き、計画を纏めることができなくなってしまったのである。<br />
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『カジノ特別行政区に関する法律』は半ば頓挫し計画の進行が事実上不可能となり、関連する事業の相次ぐ破綻による負債を補填するために建設利権を様々な組織に譲渡し切り売りすることとなってしまった。<br />
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そうして『東京湾アイランド構想』はまるでそもそも存在していなかったかのように人々の記憶から消え去った。しかし、その中核である人工島は既に9割の施工を終え、誰もがその姿を確認できるものとして存在している。オノゴロ島は本来の役割を果たせなくなり、行き場なく宙吊り状態で残ったのである。<br />
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== 旧版メモ ==
== 旧版メモ ==