新約聖書外典 New Testament apocrypha
367年のアタナシオスの書簡において選ばれなかった初期キリスト教文書群。
多くはグノーシス主義の影響など異端の記述があるものだが、『トマスによるイエスの幼時物語』のようにキリスト教徒の間では内容が半ば当然のように語られているものも含まれる。
用語
メモ
書誌情報
講談社文芸文庫 新約聖書外典
- ヤコブ原福音書
- トマスによるイエスの幼時物語
- ペテロ福音書
- ニコデモ福音書(ピラト行伝)
- ヨハネ行伝
- ペテロ行伝
- パウロ行伝(パウロとテクラの行伝)
- アンデレ行伝
- 使徒ユダ・トマスの行伝
- セネカとパウロの往復書簡
- パウロの黙示録
「新約聖書外典」とは、現行の新約聖書の27の文書が正典として成立する過程において、「アポクリファ」として排除され、正典として採用されなかった諸文書をいう。古代におけるキリスト教大衆文学とグノーシス的異端文学の間に位置するこれらの文書は、当時の大衆によって、正典よりもむしろ好んで読まれ、しばしば古代・中世から近代に至る西欧の芸術作品のモチーフともなってきた。