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| オノゴロ島は通称であり、正式名称は『東京湾特別行政区敷設予定人工島跡ごみ最終処分場予備地』。 | | オノゴロ島は通称であり、正式名称は『東京湾特別行政区敷設予定人工島跡ごみ最終処分場予備地』。 |
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| + | [[他界レベル]]:3~ |
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| == 略図 == | | == 略図 == |
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| == 一般的な認識 == | | == 一般的な認識 == |
− | 一般の方法で知り得る情報。
| + | 一般の方法で知り得る情報。(技能値目安10) |
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− | 『東京湾アイランド構想』の中核であり、外国人観光客向けの一大スポットとして空港や商業施設、宿泊施設などを集約した特別行政区となる予定であった人工島。<br />
| + | 『東京湾アイランド構想』の中核であり、外国人観光客向けの一大スポットとして空港や商業施設、宿泊施設などを集約した特別行政区となる予定であった人工島。面積は約30ha<br /> |
| しかし『東京湾アイランド構想』は突如として中止され、建設されていた埋め立て地は『[[譲原家]]』の手を離れ政府の管轄となり、手付かずの空き地となった。当時を知る者の一部は『無闇な開発事業の典型的な敗北結果』として揶揄している。 | | しかし『東京湾アイランド構想』は突如として中止され、建設されていた埋め立て地は『[[譲原家]]』の手を離れ政府の管轄となり、手付かずの空き地となった。当時を知る者の一部は『無闇な開発事業の典型的な敗北結果』として揶揄している。 |
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| 東京湾から海を眺めれば必ずと言っていいほど目に入るはずなのに、奇妙なほど人々はオノゴロ島が何であるかを正確に知らず、政府の人間ですら担当するもの以外には認知度が低い。そのため僅かな真実と共に様々な噂が流布している。 | | 東京湾から海を眺めれば必ずと言っていいほど目に入るはずなのに、奇妙なほど人々はオノゴロ島が何であるかを正確に知らず、政府の人間ですら担当するもの以外には認知度が低い。そのため僅かな真実と共に様々な噂が流布している。 |
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− | 特別国有地として一般人の接近や上陸は許可されておらず、常に海上保安庁の船舶によって監視されている。
| + | 特別国有地として一般人の接近や上陸は禁止されており、常に海上保安庁の船舶によって監視されている。 |
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| == 超常と陰謀の島 == | | == 超常と陰謀の島 == |
− | 非日常の側面から得られる情報。 | + | 非日常の側面から得られる情報。(技能値目安13) |
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| 一般には明かされていないが、『東京湾アイランド構想』は戦後間もないころに官僚の一派閥から上がったものである。大量の外貨獲得を行うことを目的として考案したものであり、その核心は公営カジノの設立だった。つまりカジノが合法化されることが不可欠であり、日本においてその実現は困難だった。 | | 一般には明かされていないが、『東京湾アイランド構想』は戦後間もないころに官僚の一派閥から上がったものである。大量の外貨獲得を行うことを目的として考案したものであり、その核心は公営カジノの設立だった。つまりカジノが合法化されることが不可欠であり、日本においてその実現は困難だった。 |
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| 古くから不動産と建築業で富と権力を成し、行政のフィクサーとして君臨していた譲原家は、程なくしてその影響力をもって『カジノ特別行政区に関する法律』の可決を国のシナリオとして決定づけた。カジノ派の官僚派閥はカジノの設立を叶えその利益を得ること、譲原家はその見返りとして将来に渡る莫大な建設利権の大部分を内々に獲得したのである。 | | 古くから不動産と建築業で富と権力を成し、行政のフィクサーとして君臨していた譲原家は、程なくしてその影響力をもって『カジノ特別行政区に関する法律』の可決を国のシナリオとして決定づけた。カジノ派の官僚派閥はカジノの設立を叶えその利益を得ること、譲原家はその見返りとして将来に渡る莫大な建設利権の大部分を内々に獲得したのである。 |
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− | 西暦2000年。シナリオに合わせて、先発している幾つかの東京湾岸地区の再開発を隠れ蓑に人工島の建造が開始された。しかし、2008年12月。当時の譲原家の当主が急逝したことから自体が一変する。
| + | 西暦2000年。シナリオに合わせて、先発している幾つかの東京湾岸地区の再開発を隠れ蓑に人工島の建造が開始された。<br> |
− | 豪腕として知られた当主の逝去により譲原は内部分裂を起こし、フィクサーとしての影響力を大きく欠いてしまったのである。このお家騒動が原因で『カジノ特別行政区に関する法律』は半ば頓挫し、計画の進行が事実上不可能となってしまう。連鎖的に関連する事業が相次ぎ破綻し、その負債を補填するため譲原家は建設利権を含めた資産を切り売りすることとなってしまった。
| + | しかし、2008年12月。当時の譲原家の当主が急逝したことから自体が一変する。豪腕として知られた当主の逝去により譲原は内部分裂を起こし、フィクサーとしての影響力を大きく欠いてしまったのである。このお家騒動が原因で『カジノ特別行政区に関する法律』は半ば頓挫し、計画の進行が事実上不可能となってしまう。連鎖的に関連する事業が相次ぎ破綻し、その負債を補填するため譲原家は建設利権を含めた資産を切り売りすることとなってしまった。 |
| そうして『東京湾アイランド構想』はまるでそもそも存在していなかったかのように人々の記憶から消え去った。 | | そうして『東京湾アイランド構想』はまるでそもそも存在していなかったかのように人々の記憶から消え去った。 |
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| <blockquote> | | <blockquote> |
− | 島そのものが既知の魔術や技術と異なる不明な原理で外部からの認識を阻害する力場を放射しています。その効力は力場に対する抵抗力を持たないすべての意識体に作用することが確認されています。力場の効果により大衆のオノゴロ島へ対する認識は非常に希薄であり、図らずも島の隠蔽に寄与しています。しかしながら日本国政府はこの力場だけでは島の完全な隠蔽と封鎖には不十分だと判断し、島外からもこの力場を補強する形で結界を施しています。
| + | 島そのものが既知の魔術や技術と異なる不明な原理で、外部からの認識を阻害する力場を放射しています。その効力は力場に対して抵抗する思考を持たないすべての意識体に作用することが確認されています。力場の効果により大衆のオノゴロ島へ対する認識は非常に希薄であり、図らずも島の隠蔽に寄与しています。しかしながら日本国政府はこの力場だけでは島の完全な隠蔽と封鎖には不十分だと判断し、島外からもこの力場を補強する形で結界を施しています。 |
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− | 島の異常性は実際に上陸した場合にのみ現れます。島外から見た場合、島の姿は変化が見られません。所々に建造途中で放棄された鉄筋構造やクレーンがあるのみで特筆するべきものはありません。島に上陸した場合、そこには本来存在しないはずの地形や構造物が出現します。それらは海岸部付近だけで少なくとも2314ヶ所存在します。島内ではユークリッド空間も大幅に拡張されており、その拡張比率は島の中心に向かうほど指数関数的に増大していきます。これはGPSと調査団が計測した移動距離との誤差で示されました。現在島内に広がる敷地は外周部だけでも少なくとも1300k㎡以上拡張されていることが判明しており、調査団の見解ではそのさらに数十倍と示唆されています。
| + | 力場以外の島の異常性は実際に上陸した場合にのみ現れます。島外から見た場合、島の姿は所々に建造途中で放棄された鉄筋構造やクレーンがあるのみで特筆するべきものはありません。島に上陸した場合、そこには本来存在しないはずの地形や構造物が出現します。それらは海岸部付近だけで少なくとも2314ヶ所存在します。島内ではユークリッド空間も大幅に拡張されており、その拡張比率は島の中心に向かうほど指数関数的に増大していきます。これは調査団が現地で計測した移動距離で示されました。現在島内に広がる敷地は外周部だけでも少なくとも1300k㎡以上拡張されていることが判明しており、調査団の見解ではそのさらに数十倍と示唆されています。 |
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− | 島内には独立した人類に限定されない知性体による都市国家規模の文明社会が複数確認されています。それらの社会は部外者に友好的なものから排他的なものまで様々です。それらの勢力の大半は交易をおこない、見かけ上は互いに不可侵の姿勢を示しています。海岸に近い領域では現代文明に近似した社会が存在します。これらは島の封じ込めを行う以前に島へ侵入した外部の個人または組織が構築したものと思われています。島の中心部へ向かうほど文明体系は現実と乖離する傾向にあります。現在確認されている島のもっとも深い位置にある集落では古代ケルト文化と唐王朝時代の中国の二つに類似性を示す文化を持つ未知の種族によって構成されていました。
| + | 島内には人類に限定されない知性体による都市国家規模の文明社会が複数確認されています。それらの社会は部外者に友好的なものから排他的なものまで様々です。それらの勢力の大半は複数の中立な交易地で交易をおこない、見かけ上は互いに不可侵の姿勢を示しています。海岸に近い領域では現代文明に近似した社会が存在します。これらは島の封じ込めを行う以前に島へ侵入した外部の個人または組織が構築したものと思われています。島の中心部へ向かうほど文明体系は現実と乖離する傾向にあります。現在確認されている島のもっとも深い位置にある集落では古代ケルト文化と唐王朝時代の中国の二つに類似性を示す文化を持つ未知の種族によって構成されていました。 |
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| === [[HideandSeek]] === | | === [[HideandSeek]] === |
− | HideandSeek。それは非日常の側面を持つ者たちが集まる、とあるBarの名前だ。そしてそれは、彼らの暗黙の集いそのものを表す隠語でもある。彼ら、あるいはこの店は世界各地に点在している。HideandSeekはお互いがすべきことをするという形で自然と成り立つ裏社会の一つだ。</br>
| + | 非日常の側面を持つ者たちが集まるとあるBarの名前。そしてそれは、彼らの暗黙の集いそのものを表す隠語でもある。お互いがすべきことをするという形で自然と成り立つ裏社会の一つであり、彼らを象徴する姿でもある。</br> |
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| そこに集う彼らがオノゴロ島に抱くイメージは個々様々だ。『興味の対象』、『厄介事のタネ』、『理想郷』、『仕事場』、『悪の根源』、『利益の塊』、『瑣末な物事の一つ』。ただひとつ共通していることは、必要があれば彼らはそこへ向かうことを厭わないことである。</br> | | そこに集う彼らがオノゴロ島に抱くイメージは個々様々だ。『興味の対象』、『厄介事のタネ』、『理想郷』、『仕事場』、『悪の根源』、『利益の塊』、『瑣末な物事の一つ』。ただひとつ共通していることは、必要があれば彼らはそこへ向かうことを厭わないことである。</br> |
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| == 島について判明していること == | | == 島について判明していること == |
| * 海上保安庁の船舶や人工衛星、高技能値エージェントにより厳重に監視されており、通常の手段では立ち入ることも出ることも至難の業。 | | * 海上保安庁の船舶や人工衛星、高技能値エージェントにより厳重に監視されており、通常の手段では立ち入ることも出ることも至難の業。 |
| + | * 現界との境界には電波やテレパシー能力を遮断する層がある。有線接続もしくは空港の通信中継機を通してのみ現界との通信が可能。 |
| * 島内は外側からの見かけ上の面積よりも遥かに広大な空間が存在し、正確な面積は不明。全体が平らなはずの陸地は自然島のように多様な地形・気候に富む。 | | * 島内は外側からの見かけ上の面積よりも遥かに広大な空間が存在し、正確な面積は不明。全体が平らなはずの陸地は自然島のように多様な地形・気候に富む。 |
| * 住人が住まう集落やスラム街の他、存在しないはずの不可解なスポット(謎の摩天楼群や森林、山岳など)が多数確認されている。 | | * 住人が住まう集落やスラム街の他、存在しないはずの不可解なスポット(謎の摩天楼群や森林、山岳など)が多数確認されている。 |
| * 強力な異能者や怪異を含む『住人』の存在が確認されている。それが島から発生したのか不法上陸したのかはもはや不明。 | | * 強力な異能者や怪異を含む『住人』の存在が確認されている。それが島から発生したのか不法上陸したのかはもはや不明。 |
− | *『住人』のほとんどは人間とほぼ変わらない容姿をし、身体能力も人間並み。人外も確認されてるが圧倒的に少ない(比率は5%未満)。 | + | *『住人』のほとんどは人間とほぼ変わらない容姿をし、身体能力も人間並み。人外も確認されてるが圧倒的に少ない。 |
| * 異常性の原因は不明。通常の状態に戻す方法は見つかっておらず、事実上島の超常的な力には誰も手出しできない状態となっている。 | | * 異常性の原因は不明。通常の状態に戻す方法は見つかっておらず、事実上島の超常的な力には誰も手出しできない状態となっている。 |
| * ある種の大規模な認識阻害が働いており、オノゴロ島を強く意識していないものは島の存在を希薄にしか認識できなくなる。 | | * ある種の大規模な認識阻害が働いており、オノゴロ島を強く意識していないものは島の存在を希薄にしか認識できなくなる。 |