クー・クラックス・クラン
クー・クラックス・クラン Ku Klux Klan
アメリカの白人至上主義・反ユダヤ主義運動。KKKと略される。20世紀の第二期以降においては反カソリックや移民排斥を含む。
単一の団体ではなく、幾度にも渡り発生した、同様の行動を行なう兄弟団に用いられた呼称。
- 第一期KKK
- 南北戦争の残党による政治的テロ組織。顔を隠せるスタイルなども有効で、他にも多数あった自警団組織などを吸収した。
- 第二期KKK
- 白人至上主義による民族純化運動。ファシズムと親和性が高い。映画「国民の創生」により再構築される。ユダヤ人青年による強姦事件などによる排外気運を取り込み、広く支持された。
- 第三期KKK
- 第二期のKKKが最終的に非合法とされたあと、派生的にあちこちで独立して誕生した組織。
メモ
- キュー・クラックス・クランとも書く。発音記号からは、こちらの方が原音に忠実ではないかと思います。もちろん全部クで揃えるほうが、KKKと揃えた意図に忠実な表記でしょう。
構成要素
- 名前
- 解説
関連地名
- 名前
- 解説
関連組織
- 名前
- 解説
歴史
- 第一期のKKKは南北戦争の南部連合の残党の、1865年に設立された遊戯的な社交クラブから派生した。反共和党、南部の憲法の支持、北の占領軍による抑圧に対する抵抗運動を行ない、地主階級の権益を保護しようとした。再建議会への抵抗、解放奴隷や共和党支持者に対するテロ活動を行なった。
- 1915年の映画「国民の創生」などにより、第二期KKKが広汎に支持された。戦後50年、第一次世界大戦の中、不景気の中で過去の暴力の美化と排外運動が盛りあがる。
- 1920年台には第二期KKK支持層は人口の15%を占めたという。政府の組織などにも浸透し、大統領にも支持者が居たといわれている。
- 1925年にインディアナ州の首領 D.C. Stephenson の強姦(さらに咬まれたとか)やKKK団員である公務員の腐敗など、スキャンダルが暴露されたことから人心が離れる。人気が急落。
- 1925年頃には400万を数えた団員も、1930年には30000程度まで落ち込んだようだ。
- 第二次大戦のころには、ナチス支持、戦争への反対などから、さらに人気が冷え込む。
- 1944年に第二期KKKは解散させられた。
- 第三期のKKKは幾多の独立した小集団からなっている。
- 1960年代には黒人の投票妨害や協会爆破などが多くあった。
言及書籍・作品
- 映画「国民の創生」の原作。
- 1915年の映画「国民の創生」を含む。クー・クラックス・クランの草創期を肯定的に書いた。
- 書籍名
- 解説