大サンタ Great Santa-Claus
いあ! いあ! さんた・くらうす! 千の靴下に進物を入れる白鬚の翁よ! 馴鹿よ! 雪原の馴鹿よ! 我に進物を届けたまえ!
赤衣の王。冬至の父。千の靴下に進物を入れる白鬚の翁。TonttuやRed-Nosed Reindeerなどの奉仕種族を従える、あらゆるサンタの主。
一般にサンタクロースとして知られているのは、Spawn of Santa-Clausと呼ばれるサンタの落とし仔。彼らはRed-Nosed Reindeerの曳くソリに跨り、星間宇宙を超音速で翔け抜ける。また、煙突のある場所ならどこからでも侵入することが出来る。
12月24日、ユールの日の前日にその忌まわしき魔宴は催される。大サンタに捧げられた寄生木はあらゆる者から貞節という観念を奪い去り、その下では唇の簒奪が許されるという。宴を終えて就寝の前、北斗の方角に靴下を捧げると、翌朝サンタからあらゆる望みの物が贈られる。
ただし、それを運ぶSpawn of Santa-Clausの姿は決して直視してはならない。その姿を目にしたものは恐るべき事に、胸に抱いた夢という夢を奪い尽くされるというのだ。万一、Spawn of Santa-Clausの訪れに気がついたとしても、決して布団から出るべきではないだろう。
フィンランド千年雪の下でやがて星辰の揃う日まで眠り続けている。