神智学
ブラヴァツキー夫人らが提唱した神秘思想運動。
当時流行していた心霊学に東洋の神秘思想を習合させ、アトランティスやレムリアといった先史文明が存在し、現在の文明もそれらと同様の周期によって成り立っているという文明周期説、過去から未来まで全ての情報が記録されたアカシック・レコードの存在、人類の進化を導く霊的存在などを説き、霊的なものを研究することで人間の精神に秘められたものを見出そうとした。
歴史
1875年にアメリカ合衆国のニューヨークで神智学協会が設立される。
1880年、本部はインドのアディヤルへ移動。現地の英字新聞編集者、アルフォード・パーシー・シネットが深く感銘を受け、彼は社を解雇された後イギリスへ帰国して神智学を紹介する本を執筆し、ヨーロッパに神智学ブームが訪れる。
1884年、ブラヴァツキー夫人ら指導者がヨーロッパ行脚を行っていた折、協会が霊的存在からの手紙だと主張していたものがインチキであると暴露され、権威は失墜。ブラヴァツキー夫人はインドに帰還することなく死去し、組織はアニー・ベサントが継ぐことになる。