聖なる家族—ムハンマド一族
聖なる家族—ムハンマド一族
『ムハンマド一族がそれ自体一つの独立した研究テーマとして認識されるようになったのは世界的に見てもこの十年』と言う著者が、その研究内容について現時点で言える大局的な意見をまとめたもの。興味深いテーマが散見される。
このテーマについて研究しようと思う頼もしい仲間が現れるのを期待。
- 著者
- 森本 一夫
イスラームのなかに厳然として存在してきた「聖なる家族」であり、また、各地のムスリム諸社会に広くみられる存在でもあるムハンマド一族について、そのなんたるかを解き明かすことを試みる。全4章で構成。第1章「聖なる家族群像」では、歴史や地域を縦横に横切りながら、聖なる家族に属したさまざまな人々を紹介。第2章「聖なる家族のはじまり」では、その成立の歴史を振り返り、ムハンマド一族という考え方はどこから出てきたのか、ムハンマド一族とされる人びとの範囲はどのように決まったのか、ムハンマド一族はいつごろから各地に見られるムスリムに身近な存在となったのかといった問題を考える。第3章「聖なる家族をめぐる言説と制度」では、その特殊性を訴える言説と制度にはどのようなものがあったのかをみていく。第4章「聖なる家族遍在の舞台裏」では、この聖なる家族が現在ではどこでもみられる存在となった理由を解き明かす。
用語や登場人物
- 用語や人名
- 解説
メモ
- A5版で105ページという薄いブックレットは、寝ころんで読むには持ちにくすぎる
- 表紙をめくって第一声。「いやあああ!」と叫びたくなる。
書誌情報
山川出版社 イスラームを知るシリーズ (2010/02)