物語に参加する

物語に参加する

HA06の物語展開は通常のTRPGセッションとは違い、気をつけておくべき点がいくつかあります。

[gombeLOG] 最近よそで語り部を説明するときは、キャラのプロデューサーになって他のプロデューサーと折り合いをつけながら映画を一本作るのだ、と言うような言い方をしますよ

引用元ログ:http://kataribe.com/IRC/HA06-02/2007/10/20071001.html#000001
この一文に集約されている気がしますが、実感としてとらえづらいので以下、解説していきます。

物語の優先権

これは、最初にネタを振った人にあります。これは大前提です。ネタ振りした人の思惑が最優先です。参加することで、後述するキャラクター利益を得ることも出来ますが、ネタ振りした人の都合良くこき使われることも念頭に置いてください。

キャラをプロデュース

要は、キャラクターの目的を達成させるために、俯瞰しているということです。HA06に慣れている人はそれこそ呼吸と同レベルで行っています。俯瞰していない場合、キャラクターに入れ込みすぎてしまい、ストーリーの展開が読めなくなったりしてしまいます。
ストーリーとキャラクターを比較した場合、ストーリーに重きがおかれます。キャラクターは、ストーリーを盛り上げたりするための役者であり道具です。キャラクター利益よりも、ストーリーの盛り上がりなどが重視されます。それによって変化や利益をキャラクターは享受しますが、基本的にはすべて受け入れます。受け入れづらい場合は、後述しますが参加者同士ですり合わせを行い、そもそも享受しないような展開にします。

折り合いをつける

物語の展開を阻害しない範囲で、自キャラの利益を確保するために行う行為です。捉え方は参加者それぞれですが、経験値や金銭といった概念がルール上存在しない為、基本的には見せ場を利益と考えるべきです。何かを得たいのであれば、得られるだけの原因を作らないといけません。途中をすっ飛ばすと違和感が生じます。その違和感は一つあるだけでも、物語の展開を阻害します。

ストーリーを完結させる

  • 映画をつくるわけではないので、言い換えます。

当初設定した結末(もっとも、システムではないので変化は往々にしてあります)に向かって、展開のアイデアを出し合い、キャラクターの行動を積み重ねていきます。基本的に、齟齬がない限りはストーリー展開を優先しますが、齟齬や矛盾が発生した場合は、速やかに解消に向けて動きます。ただし、アイデアの出し過ぎには注意してください。あれもこれもと取り入れては、齟齬の発生頻度が高くなり、ストーリーの完結が遠のきます。目安はありませんが、ストーリーに関係のないアイデアはひとまず忘れるようにしてください。

注意すべき点

参加した時点で、共同制作者として振る舞うべきです。参加はしました、展開はおまかせします、でもこういうのはいやです、さあ始めてください。なんて丸投げの姿勢は好まれません。TRPGのセッションと大きく違う点ですね。積極的に物語の進行、展開に協力すべきです。
対立構造が存在する場合はなおさらです。相手方と同等回数、積むことが望まれます。受け身受け身では、気がつくと取り返しがつかないくらい差がついてしまいます。

セッションと違う点

GM :「これこれこういう状況だけどどうしますか」
PLA:「んじゃこうします」
PLB:「村人A(仮)をとっつかまえて(以下略)」

場面を提示されて、それに対するリアクションをとることはあまり存在しません。むしろ、望む場面を創出することに重きが置かれます。受動的ではなく能動的、といえます。

参加者の姿勢に関わる問題

当事者が納得しているなら別にかまわないのですが、Bさんが主導しAさんが参加している物語が進行中で、ヤマ場を迎えているとします。その際に、Aさん側から別の話題を持ち出したりするのはマナー的にいかがなものかと思われます。前述のとおり、共同制作者として振る舞うべきであり、また周囲からはそう見なされます。及び腰だったり逃げ腰だったりすると、最終的に観客を味方につけられず、つらい思いをすることがあるかもしれません。逆に、積極的にアイデアを出したりしていくと、観客は味方についてくれます。

まとめ

  • ストーリーの展開は、キャラクターの事情より優先される
  • 傾向として、積極的にリスクをとっていくと、最終的にリターンが大きくなる
  • 積極的に参加して、自分の世界に違う流れを取り込んでいく心構えだと良さそう
オレワールドをなんとしても維持したいなら、相手が納得するだけの
パフォーマンスを見せるか、そもそも参加しないかのどちらかしかありません。

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