御坂実
雷電(仮):「意富加牟豆美命……古事記に記されたその神は、かつて我が国の創造神たるイザナギが、 黄泉比良坂の坂本にて怒れる妻イザナミの軍勢に追いつかれそうになった折、彼女の手下の黄泉醜女 たちを追い払った功で神としての名を与えられた桃の木だ。 霞ヶ池の力は、日本神話に於いては原初の滄海原、或いは根の国、黄泉の国と同一視される。 古代の神々は、そこに黄泉の神を置き現世と分け隔てて統治することによって、 霞ヶ池の力と人の世界を分離することに成功したのだ。 今、根の国の王であるスサノオの力を持って、池の一部が封印されているのも、そのことに由来する この少年は、その意富加牟豆美命(オオカムヅミノミコト)の力を何らかの理由で受け継いでいるようだ。 水の力を弾いたとなれば、恐らくそれが原因だろう。 太古の神話になぞらえ、正当な手続きで儀式を行えば、この少年を贄に大水を食い止めることとて不可能ではあるまい」
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- 実、戒と相対。ましら、四肢切断の上、僕として覚醒。
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